ニックネーム:ぷーさん
インタビュー時:30歳代後半
参加した臨床研究:POSITIVE(JBCRG-23)
臨床研究の多くは、科学的な検討を行うために、患者さんの参加条件が細かく設定されています。また、研究への参加によって得られる利益や起こりうるリスクは、それぞれの研究の内容によって大きく異なります。担当医から臨床研究のお話があった場合には、現在の標準治療や研究の内容に関して、十分理解したうえでご参加いただくことをお勧めします。また、ご家族や信頼できる方とご相談いただくこともよいでしょう。
患者さんご本人は、診断や治療、生活、家庭、仕事のことなど、不安で頭がいっぱいになっているかもしれません。不安の原因は、必要な情報や知識の不足であることが多く、病気のことや治療法に関する情報を知ることで安心できる場合もあります。まずは必要な情報を集めながら、わからないことや気がかりなことは医療スタッフや専門家に相談してみてください。
JBCRGでは、将来の患者さんへのより良い治療開発のために、また、患者さんご自身の選択肢として、臨床研究へのご参加をお願いしております。ご参加可能な臨床研究があるかどうか、ぜひ、あなたの担当医にも相談してみてください。
JBCRGの臨床研究にご参加いただいた方から寄せられたメッセージをご紹介します。
患者さん
ニックネーム:ぷーさん
インタビュー時:30歳代後半
参加した臨床研究:POSITIVE(JBCRG-23)
「乳がん」と告知されたとき、最初に頭に浮かんだ言葉は、「結婚・出産はどうなるのか」でした。33歳でちょうど結婚を考えていた時期です。
まさかこの年齢でがんになるとは考えたこともなく、当たり前に結婚、出産ができるものだと思っていました。
それからは、同病の方のブログや記事を読み漁りましたが、なかなか同じ状況・病状で治療を経て出産に至った方を探すことができませんでした。治療によって閉経してしまうのか?5年のホルモン治療が終わってからでも妊娠は可能なのか?受精卵凍結って?と、不安と疑問ばかり。
そんなとき、先生からPOSITIVE試験という臨床研究参加のお話をいただきました。治療を一旦休止することに不安はありますが、可能性があるならば、と、参加を決めました。
がんになっても妊娠を諦めなくて良い場合があることを、自分ががんになるまで知りませんでした。まだまだ、がんになったら出産は諦める、と思っている方も多いと思います。
そんな方に無事に妊娠・出産できましたよ、と希望の一例になれればと思います。
(2018年11月)
患者さん
ニックネーム:ピータ
インタビュー時:50歳
参加臨床研究:JBCRG-M05(PRECIOUS)
乳がんの抗がん剤治療を始めてから3年が経ちました。
何度か薬を変更しながら続けてきた抗がん剤も段々効かなくなってきました。そんな折、先生から治験を勧められ参加しました。
治験薬はたいへんよく効いていたのですが、体調を崩して入院。しこりが小さくなっていく実感もあり、続けたかったのですが、残念ながら始めて2ヶ月ほどで治験中止となりました。
もう他に治療方法がないのかな…と、落胆していたところ、「JBCRGの臨床試験に参加してみませんか」とのお話があり、迷わず「参加したい」と申し込みました。
まだまだ闘病中ですが、臨床試験に参加させていただいたことで再び救われました。
がんセンターのスタッフの方は皆温かく、入院している時もとても助けられました。退院後も院内でお会いすると、気さくに話しかけてくださいます。新しい治療薬や治療方法の開発に少しはお役に立てているのかと思うと嬉しくもあります。
※ピータは写真の猫で、現在19歳です。長寿のため地元の獣医師会から表彰されました。
(2018年9月)
患者さん
ニックネーム:野の一薬草
インタビュー時:70歳
参加した臨床研究:JBCRG-20(Neo-Peaks)
再検査結果は乳癌との診断で、平成3年の子宮頸癌以来の癌宣告でした。
部長先生から「JBCRGでやっている分子標的薬の医師主導治験に参加してみませんか」とのご提案を伺いつつ、頭の中では何でまたしても私が癌なの!という思いと、友人が別の治験に参加後短期間で亡くなったことが廻っていて、謝絶したいのが本音でした。
貸会議室業務に従事していた時、得意先から「分子標的薬治療の学会立ち上げがあり2年後の会場利用は可能ですか」と打診がありました。概要説明で「分子標的薬治療とは一言でいえばミサイルのような薬が標的の癌に到達し直接攻撃し退治する画期的な治療」と聞いたあの薬と思い出し縁を感じました。
家族とも話し合い、①抗がん剤治療は避けられないこと②治験参加には20項目の条件があり全部クリアーできた患者だけが参加できること③治験薬は何通りかあって抽選で決まること等、気持ちを整理しようやく治験参加を決心しました。
今まで治験に参加された方々の成果を頂いて私も治験に参加し、先々の早期癌患者さんの治療に繋げて行く意義を感じながら、日常を取り戻すことができた様々な廻りあわせに感謝しています。
(2018年9月)
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